ドッグファイトシートにおける旋回と実機の旋回とを旋回半径および旋回率について比較
ドッグファイトシートの旋回ルールは、直感的に行えるよう、ヘックス(マス目)を1,2,3・・・と移動させる簡易なものです。
このルールが、どの程度の再現性を持っているか確認を行います。
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「ドッグファイトシート」
ヘックス(六角形)シートを使用して、定量的に飛行をプロットするツール
1ヘックス:250m 1ターン:5秒 速度ポイント:50m/s=100kt(ノット)
1Gの1ターン後の速度変化量:1速度ポイント
1G旋回でのターン終了時のヘックス移動量:1ヘックス
詳細およびヘックスシート.pdfのダウンロードは、本ブログ「ドッグファイトシートによる機動のシミュレート」参照
実機旋回の速度、旋回G、旋回半径、旋回率
実機旋回の例として、以下の図より、機体速度、旋回のG値、旋回半径、旋回率の情報を引用させてもらいました。

図1.実機の旋回における旋回半径と旋回率
出典:Wikipedia「エネルギー機動性理論」
注.青字、青線は、本ブログが追記
実機の旋回-1:速度M1.0、5G旋回
ドッグファイトシートにおいて速度ポイント7、旋回5Gで再現すると、

図2.ドッグファイトシートにおける速度M1.0、5G旋回の再現
実機の旋回-2:速度M0.61、7G旋回
ドッグファイトシートにおいて速度ポイント4、旋回7Gで再現すると、

図3.ドッグファイトシートにおける速度M0.61、7G旋回の再現
実機の旋回 vs ドッグファイトシートの旋回
ドッグファイトシートは、旋回半径、旋回率とも実機の旋回に対して誤差を有する近似値になります。
この誤差ですが、ドッグファイトシートは、より厳密、詳細なルールにして誤差を小さくする方向性ではなく、「簡易な割りに・・・」を目指します。
(速度ポイントに対する旋回Gの比率が大きくなると、旋回円が「いびつ」になるのは心残り・・・)
この2つの旋回を重ねると、

図4.ドッグファイトシートにおける「M1.0/5G旋回 vs M0.61/7G旋回」の再現
所感
直感的に、2機の相対的な位置関係、優位、劣位が分かります。
このように、ドッグファイトシートは、対抗機間のドッグファイト、機動の推移(今回は、等速水平旋回)を再現していきます。